オーバー サンプリング。 オーバーサンプリングA

不均衡データに対するClassification

オーバー サンプリング

イントロダクション ここ1年ほどの間に、各社から4K撮影ができるカメラが相次いで登場しました。 連載「一眼ムービーなんて怖くない!」でもその都度紹介をしてきましたが、今回は特別編として、それらの機種が「動画カメラとしてどう進化しているか」を紹介したいと思います。 言うまでももなく一瞬を切り取る静止画と、時間軸のある動画ではカメラとして要求される機能が違います。 静止画で見て最適なシャープネスや解像感も、動画として見るとどうか? ノイズのノリ方に対する基準も全く異なります。 素早いAF動作も動画では使いにくい。 手ブレ補正に対する考え方も違う。 単に4Kが撮れるというだけではなく、そうした動画を前提にした「絵作り」や、動画カメラとしての使い勝手が、今後さらに重要になってくると思われます。 そのため4Kでは動作しなくてもFHDでは動作する機能も存在します。 *実用ISO感度はあくまで筆者のチャート撮影による判断なので、撮影内容によって変わってきます。 あくまで参考値として見て下さい。 *HDMI出力は、HDMI端子から外部レコーダーにスルー画像が出力できるかどうか。 スチル撮影とは違う動画AF動作 通常、スチル写真のAF(オートフォーカス)は高速に、しかも正確にフォーカスを合わせる必要があります。 フォーカス移動の最中は写真を撮りません。 しかし動画では撮影中もフォーカス位置を変える(もしくは変えない)必要があるため、求められるAFの動作が違ってきます。 高速なAF動作や、正確なピント位置を探してAFがあまり細かく前後しては、動画として使えません。 また被写体とカメラの間に別の対象物が入った時、そちらに反応してフォーカスが動いてしまうのも問題です。 つまり動画のAFでは「ゆっくり滑らかに動く」こと、あえて敏感に追従しない「鈍感さ」も必要なのです。 そのため最近の一眼カメラには、AF速度や被写体追従特性をより自由に設定できる機種が増えてきました。 AF移動速度を遅くする設定なんて、静止画では考えられないことですが、これがないと動画のAFは使いものになりません。 逆に、こうした設定ができるカメラが登場したことで、動画のAF撮影も実用段階に入ってきたと言えるでしょう。 Canon EOS 5D Mark IV AF速度+2 被写体追従特性+3 レンズ:EF100mm F2. 8L マクロ IS USM AF速度-4 被写体追従特性-3 レンズ:EF100mm F2. 8L マクロ IS USM 動画に最適なカメラプロファイル メーカーによって呼び方は違いますが、基本的にデジタルカメラには彩度やコントラストを調整する「カメラプロファイル」がプリセットされていて、その設定は動画でも使用できます。 しかしシャッターごとに確認/調整できるスチル撮影とは違い、光源や被写体が時間軸で移動する動画の場合は、光の状態が刻々と変化します。 光源が安定しているポートレイトなどでも顔の向きを変えただけで、被写体に当たる光の角度が変化してオーバーになる場合も。 そのため動画ではできるだけダイナミックレンジが広くハイライトやシャドウは寝たカーブで撮影し、後で調整する方が有利です。 ここでは各社の「カメラプロファイル」の中でもっともフラットな、動画で使いやすいと思われるカーブを挙げてみました。 これ以上のダイナミックレンジを求めるならlog撮影になりますが、logの場合、カラーコレクションが必要なこと、また階調の圧縮、展開の際の画質劣化も想定すると、できれば12bit以上の記録が望ましいなど専門的な環境が必要になります。 ちなみにlogは こちらがlogカーブ(Panasonic V-log)。 ハイライト側に3段~4段の余裕を持ち、それ以外は思い切り圧縮。 展開には専用ルックアップテーブルが用意されている。 オーバーサンプリングとドットバイドット 動画の生成方式として、今回紹介した機種ではニコンとキヤノンが「ドットバイドット」、その他は「オーバーサンプリング」となっています。 「ドットバイドット」はセンサーの4K分のエリアだけを使い撮影する方式ですが、ベイヤー配列のセンサーではどうしてもベイヤー演算が必要となり、いまいち解像感がすっきりしないという問題があります。 それを補うために大きいエリア(画素数)で撮影、縮小して4K画像を生成することで、シャープネスを与え解像感のあるデータを得るのが「オーバーサンプリング」です。 4Kで撮影、パンやズームで一部をトリミングをしてフルHDで仕上げる場合などは、解像感のある「オーバーサンプリング」を推します。 しかし4Kのまま使用する場合、あまりにシャープな画像だと「ちらつき」が多くなり見づらく、「ドットバイドット」の柔らかい再現の方が見ていて気持ちが良いと感じることもあります。 撮影のビットレートが高くなるとまた話が異なるのでしょうが、現時点ではどちらも長所、短所があるというところです。 動画撮影に向く「ハイライト重点測光」 最近、ニコン、ソニーのカメラには「ハイライト重点測光」が搭載されています。 これは画面の中で、最も明るい部分に対してトーンが残るように露出を決める測光モード。 このモードと先に紹介したフラットなカーブを組み合わせることで、動画撮影の自由度は広がるはずです。 後でコントラストなどを調整する必要がありますが、撮影では常に白飛びしない状態を維持できるため、「いきなり画面内の光量が変化するシーン」などでも、安心して露出はカメラ任せで撮影可能です。 左がそれぞれのルミナンス。 3絞り、D500は約1. 5絞りほど暗めに記録されている。 この差はメーカースタンスだと考えて良いだろう。 いずれも、光の状況が変化してもハイライトが飛ばない露出で記録されるので、舞台撮影で無人のセンターカメラなどにも応用可能だ。 動画手持ち撮影ができる ボディ内5軸手ブレ補正 手ブレを補正するための方法としては現在、3つの方法があります。 ひとつは従来からある「レンズ手ブレ補正」。 そして最近搭載する機種が増えてきた「ボディ内5軸手ブレ補正」。 これはセンサーを「上下」「左右」「ピッチ」「ヨー」「ロール」の5軸方向に動かすことでカメラ揺れに対処。 動画手持ち撮影でも、自分が立ち止まった状態で撮るのであれば、「ボディ内5軸手ブレ補正」で充分にブレのない映像が撮れます。 さらに撮影データを演算する「電子手ブレ補正」があります。 あらかじめ広めに撮影してカメラの揺れによる各コマごとのズレを検知し、コマを移動することで揺れのない画面を作る方式です。 今回紹介したカメラの中では、特にE-M1 MarkIIは、センサーがマイクロフォーサーズのため、5軸手ブレ補正時のセンサー可動域が大きく、現在、もっともブレに強いカメラと言ってよいでしょう。 また最新レンズと電子手ブレ補正を組み合わせて使用した時の連携も滑らかで、カメラが動き回る動画撮影でも、スタビライザーなしで、かなり使えます。 OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII 手ブレ補正 手持ち固定 5軸手ブレ補正、最新レンズ(現時点ではM. ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4. 0 IS PRO)、そして電子手ブレ補正を組み合わせ。 手持ち固定で撮影。 ブレもほとんどなく簡単なインタビュー映像など、三脚なしでいけそう。 OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII 手ブレ補正 手持ち移動 カメラ手持ちで被写体に合わせて移動しながら撮影。 高感度性能はISO3200がひとつの基準 最近、高感度特性の優れたカメラが増え、照明機材が充分に用意できなくても、動画撮影が可能になりました。 そこでひとつの基準としてISO3200で、ダイナミックレンジ9絞りを確保し、シャドウノイズが気にならないレベルで撮影できることがポイントと考えています。 その理由はISO3200で撮影可能であれば、ほとんどの常識的な範囲の自然光で撮影可能となるためで、たとえば曇りの日の室内では、感度3200ならシャッタースピード1/30でf5. 6の絞りを得ることができ、夜の室内も通常の照明であれば同様の数値で撮影可能です。 小さな補助光さえあれば、美しい仕上がりを期待できるのです。 高感度ではシャドウにノイズがのってきますが、そのカメラがどこまで高感度の動画で使えるかの判断は、単純にノイズの量で決めるのはなく、ノイズの動きも見る必要があります。 1コマ1コマのノイズが少なく静止画では気にならなくても、それがちらつくと非常に見にくい映像になります。 その辺の「動画的ノイズ処理」も、今後さらに進化していくと思われます。 ISO 3200あたりからシャドウ側がややブルーミングしはじめるが、 ISO 12800でも7絞り強のダイナミックレンジ。 ISO25600作例の撮影風景。 ISO25600ではさすがにブローチの白、ショールのシャドウは分離せず、彩度は失われ、背景はノイジーだが、それでも見られないことはない。 むしろこの低光量でここまで撮れることに驚きだ。

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不均衡データに対するClassification

オーバー サンプリング

イントロダクション ここ1年ほどの間に、各社から4K撮影ができるカメラが相次いで登場しました。 連載「一眼ムービーなんて怖くない!」でもその都度紹介をしてきましたが、今回は特別編として、それらの機種が「動画カメラとしてどう進化しているか」を紹介したいと思います。 言うまでももなく一瞬を切り取る静止画と、時間軸のある動画ではカメラとして要求される機能が違います。 静止画で見て最適なシャープネスや解像感も、動画として見るとどうか? ノイズのノリ方に対する基準も全く異なります。 素早いAF動作も動画では使いにくい。 手ブレ補正に対する考え方も違う。 単に4Kが撮れるというだけではなく、そうした動画を前提にした「絵作り」や、動画カメラとしての使い勝手が、今後さらに重要になってくると思われます。 そのため4Kでは動作しなくてもFHDでは動作する機能も存在します。 *実用ISO感度はあくまで筆者のチャート撮影による判断なので、撮影内容によって変わってきます。 あくまで参考値として見て下さい。 *HDMI出力は、HDMI端子から外部レコーダーにスルー画像が出力できるかどうか。 スチル撮影とは違う動画AF動作 通常、スチル写真のAF(オートフォーカス)は高速に、しかも正確にフォーカスを合わせる必要があります。 フォーカス移動の最中は写真を撮りません。 しかし動画では撮影中もフォーカス位置を変える(もしくは変えない)必要があるため、求められるAFの動作が違ってきます。 高速なAF動作や、正確なピント位置を探してAFがあまり細かく前後しては、動画として使えません。 また被写体とカメラの間に別の対象物が入った時、そちらに反応してフォーカスが動いてしまうのも問題です。 つまり動画のAFでは「ゆっくり滑らかに動く」こと、あえて敏感に追従しない「鈍感さ」も必要なのです。 そのため最近の一眼カメラには、AF速度や被写体追従特性をより自由に設定できる機種が増えてきました。 AF移動速度を遅くする設定なんて、静止画では考えられないことですが、これがないと動画のAFは使いものになりません。 逆に、こうした設定ができるカメラが登場したことで、動画のAF撮影も実用段階に入ってきたと言えるでしょう。 Canon EOS 5D Mark IV AF速度+2 被写体追従特性+3 レンズ:EF100mm F2. 8L マクロ IS USM AF速度-4 被写体追従特性-3 レンズ:EF100mm F2. 8L マクロ IS USM 動画に最適なカメラプロファイル メーカーによって呼び方は違いますが、基本的にデジタルカメラには彩度やコントラストを調整する「カメラプロファイル」がプリセットされていて、その設定は動画でも使用できます。 しかしシャッターごとに確認/調整できるスチル撮影とは違い、光源や被写体が時間軸で移動する動画の場合は、光の状態が刻々と変化します。 光源が安定しているポートレイトなどでも顔の向きを変えただけで、被写体に当たる光の角度が変化してオーバーになる場合も。 そのため動画ではできるだけダイナミックレンジが広くハイライトやシャドウは寝たカーブで撮影し、後で調整する方が有利です。 ここでは各社の「カメラプロファイル」の中でもっともフラットな、動画で使いやすいと思われるカーブを挙げてみました。 これ以上のダイナミックレンジを求めるならlog撮影になりますが、logの場合、カラーコレクションが必要なこと、また階調の圧縮、展開の際の画質劣化も想定すると、できれば12bit以上の記録が望ましいなど専門的な環境が必要になります。 ちなみにlogは こちらがlogカーブ(Panasonic V-log)。 ハイライト側に3段~4段の余裕を持ち、それ以外は思い切り圧縮。 展開には専用ルックアップテーブルが用意されている。 オーバーサンプリングとドットバイドット 動画の生成方式として、今回紹介した機種ではニコンとキヤノンが「ドットバイドット」、その他は「オーバーサンプリング」となっています。 「ドットバイドット」はセンサーの4K分のエリアだけを使い撮影する方式ですが、ベイヤー配列のセンサーではどうしてもベイヤー演算が必要となり、いまいち解像感がすっきりしないという問題があります。 それを補うために大きいエリア(画素数)で撮影、縮小して4K画像を生成することで、シャープネスを与え解像感のあるデータを得るのが「オーバーサンプリング」です。 4Kで撮影、パンやズームで一部をトリミングをしてフルHDで仕上げる場合などは、解像感のある「オーバーサンプリング」を推します。 しかし4Kのまま使用する場合、あまりにシャープな画像だと「ちらつき」が多くなり見づらく、「ドットバイドット」の柔らかい再現の方が見ていて気持ちが良いと感じることもあります。 撮影のビットレートが高くなるとまた話が異なるのでしょうが、現時点ではどちらも長所、短所があるというところです。 動画撮影に向く「ハイライト重点測光」 最近、ニコン、ソニーのカメラには「ハイライト重点測光」が搭載されています。 これは画面の中で、最も明るい部分に対してトーンが残るように露出を決める測光モード。 このモードと先に紹介したフラットなカーブを組み合わせることで、動画撮影の自由度は広がるはずです。 後でコントラストなどを調整する必要がありますが、撮影では常に白飛びしない状態を維持できるため、「いきなり画面内の光量が変化するシーン」などでも、安心して露出はカメラ任せで撮影可能です。 左がそれぞれのルミナンス。 3絞り、D500は約1. 5絞りほど暗めに記録されている。 この差はメーカースタンスだと考えて良いだろう。 いずれも、光の状況が変化してもハイライトが飛ばない露出で記録されるので、舞台撮影で無人のセンターカメラなどにも応用可能だ。 動画手持ち撮影ができる ボディ内5軸手ブレ補正 手ブレを補正するための方法としては現在、3つの方法があります。 ひとつは従来からある「レンズ手ブレ補正」。 そして最近搭載する機種が増えてきた「ボディ内5軸手ブレ補正」。 これはセンサーを「上下」「左右」「ピッチ」「ヨー」「ロール」の5軸方向に動かすことでカメラ揺れに対処。 動画手持ち撮影でも、自分が立ち止まった状態で撮るのであれば、「ボディ内5軸手ブレ補正」で充分にブレのない映像が撮れます。 さらに撮影データを演算する「電子手ブレ補正」があります。 あらかじめ広めに撮影してカメラの揺れによる各コマごとのズレを検知し、コマを移動することで揺れのない画面を作る方式です。 今回紹介したカメラの中では、特にE-M1 MarkIIは、センサーがマイクロフォーサーズのため、5軸手ブレ補正時のセンサー可動域が大きく、現在、もっともブレに強いカメラと言ってよいでしょう。 また最新レンズと電子手ブレ補正を組み合わせて使用した時の連携も滑らかで、カメラが動き回る動画撮影でも、スタビライザーなしで、かなり使えます。 OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII 手ブレ補正 手持ち固定 5軸手ブレ補正、最新レンズ(現時点ではM. ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4. 0 IS PRO)、そして電子手ブレ補正を組み合わせ。 手持ち固定で撮影。 ブレもほとんどなく簡単なインタビュー映像など、三脚なしでいけそう。 OLYMPUS OM-D E-M1 MarkII 手ブレ補正 手持ち移動 カメラ手持ちで被写体に合わせて移動しながら撮影。 高感度性能はISO3200がひとつの基準 最近、高感度特性の優れたカメラが増え、照明機材が充分に用意できなくても、動画撮影が可能になりました。 そこでひとつの基準としてISO3200で、ダイナミックレンジ9絞りを確保し、シャドウノイズが気にならないレベルで撮影できることがポイントと考えています。 その理由はISO3200で撮影可能であれば、ほとんどの常識的な範囲の自然光で撮影可能となるためで、たとえば曇りの日の室内では、感度3200ならシャッタースピード1/30でf5. 6の絞りを得ることができ、夜の室内も通常の照明であれば同様の数値で撮影可能です。 小さな補助光さえあれば、美しい仕上がりを期待できるのです。 高感度ではシャドウにノイズがのってきますが、そのカメラがどこまで高感度の動画で使えるかの判断は、単純にノイズの量で決めるのはなく、ノイズの動きも見る必要があります。 1コマ1コマのノイズが少なく静止画では気にならなくても、それがちらつくと非常に見にくい映像になります。 その辺の「動画的ノイズ処理」も、今後さらに進化していくと思われます。 ISO 3200あたりからシャドウ側がややブルーミングしはじめるが、 ISO 12800でも7絞り強のダイナミックレンジ。 ISO25600作例の撮影風景。 ISO25600ではさすがにブローチの白、ショールのシャドウは分離せず、彩度は失われ、背景はノイジーだが、それでも見られないことはない。 むしろこの低光量でここまで撮れることに驚きだ。

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AD変換の基礎 / 第2回 オーバーサンプリングによるアンチエイリアシング

オーバー サンプリング

この方式のDACには前段階にオーバーサンプリングが必須であり、その倍率も64倍以上、高音質を謳うものでは256倍以上と高く採られています。 DAC内でそこまで高速でオーバーサンプリングが行われるのに、その手前のPC内でせいぜい4倍にオーバーサンプリングする意義が本当にあるのか疑問に思った事はありませんか。 audithallは疑問に思っていました。 今回はそこの辺りをとりとめもなく検討してみたいと思います。 DA変換でのオーバーサンプリング DACでの整数倍のオーバーサンプリングの基本アルゴリズムは、元のコードの間に振幅なしを表すコードを必要な数だけ挿入した上でデジタルLPFに通すものです。 LPFの働きによって挿入された部分に新たな値が割り当てられ、元のコードを滑らかに接続するデータへと変換されていきます。 この処理で留意すべき点が2つあります。 オーバーサンプリングと言う本来は存在しないコードを内挿する過程で、 1 元の音声成分以外の音声が付け加わる事態を避けなければいけません。 そしてオーバーサンプリング後のデータに 2 新たなナイキスト周波数以上の音声信号成分が現れないようにしなければいけません。 さもなければそれらはいずれも歪みとして出力されます。 ここで 1 から最終的にオリジナルデータのナイキスト周波数以上の成分がコードとして出力されないようにすれば同時に 2 も達成できます。 つまりオーバーサンプリングによって十分な音質を確保するためには、オーバーサンプリングに用いるLPFの阻止帯域をオリジナルのフォーマットのナイキスト周波数以下にすれば良いわけです。 CD-DAフォーマットの場合で通過帯域に20. 0kHzが欲しいとなると阻止帯域の22. 05kHzは一見すると厳しい値に見えます。 もしもアナログLPFでこの特性を実現するとすれば、阻止帯域がイメージ信号の下限である24. 1kHzからであっても群遅延歪みは避けがたく、その影響は10kHz辺りから聞こえると言われています。 ところがデジタルドメインであれば通過帯域20. 0kHzかつ阻止帯域22. 05kHzで、通過帯域での群遅延歪みが聞こえないLPFが作成可能です。 しかも単に理論上だけでなく実装も十分に可能なので、既に有償・無償の製品として提供されています。 そしてその中の一つがPC上で動作するSoXの再サンプリングルーチンであり、それを利用したSoX Resamplerも同様の性能を発揮します。 SoX Resamplerの設定画面からCD-DAフォーマットでの通過帯域を20. 0kHzにするには、Passbandを20. Phase responseをlinearに取れば群遅延歪みは聞こえません。 SoXに限らずソフトウェアによる優秀なオーバーサンプリングプログラムは、データ補間アルゴリズムにいくつかの選択肢があるものの辿り着くところはどれも一緒です。 阻止帯域はナイキスト周波数で-140dBを下回り、付け加わる音声信号やエイリアス歪みも通過帯域の全域で-140dBを切ります。 このようなデジタルLPFはリンギングを生じる性質があり、プリエコーやエコーとして感覚されると言われます。 ただしそのような現象は音の波としての性質に忠実に従ってフィルタ処理を行う結果生じるものであって、LPFの構造上の不備によるものではないとされます。 実際にこのようなLPFをDACでのオーバーサンプリングに用いる場合に、リンギングを人間が聞き取れるのは通過帯域と阻止帯域を極端に接近させた場合に限られます。 逆に無駄に帯域を欲張らない設定にした上でこれらのデジタルLPFプログラムを使えば、人間に音の変化を全く感じさせないままにサンプル周波数を変換できます。 ハードウェアを使ったオーバーサンプリングデバイスには音質の変化を選べるものがあるかもしれませんけど、オーディオ用の真に優秀なオーバーサンプリング処理はどんなアルゴリズムを用いるかに関係なく人間には同じ音質を持って聞こえます。 そしてそのような処理は実現可能かつ実装も可能です。

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