たる 品詞。 『大和物語』「苔の衣」の現代語訳と重要な品詞の解説1

児のそら寝 現代語訳 品詞分解

たる 品詞

深草の帝と 申しける 【注1】御時、 良少将 【注2】といふ人、 いみじき 【注3】時 にて 【注4】 ありけり 【注5】。 いと 色好み 【注6】 に 【注7】なむあり ける 【注8】。 世にも らうある 【注9】者に おぼえ 【注10】、 つかうまつる 【注11】帝、 限りなく 【注12】 おぼさ 【注13】 れ 【注14】てあるほどに、この帝 失せ給ひぬ 【注15】。 御葬りの夜、御供にみな人 つかうまつりける 【注16】中に、その夜より、この良少将 失せにけり 【注17】。 小野小町 【注18】といふ人、正月に 清水 【注19】に 詣でにけり 【注20】。 行ひ 【注21】などして聞くに、 あやしう 【注22】 尊き 【注23】法師の声 にて 【注24】、読経し、 陀羅尼 【注25】読む。 この小野小町 あやしがり 【注26】て、 つれなき 【注27】 やうに 【注28】て人をやりて 見せけれ 【注29】ば、「蓑一つを 着たる 【注30】法師、腰に 火打笥 【注31】など 結ひつけたる 【注32】なむ、隅に ゐたる 【注33】。 」と言ひけり。 重要な品詞と語句の解説 語句【注】 品詞と意味 1 申しける サ行四段動詞「申す」の連用形+過去の助動詞「けり」の連体形。 「申す」は「言ふ」の謙譲語。 「深草の帝」に対する敬意。 2 良少将 名詞。 良岑宗貞(僧正遍昭)のこと。 六歌仙の一人。 3 いみじき シク活用の形容詞「いみじ」の連体形。 意味は「すばらしい」。 4 にて 断定の助動詞「なり」の連用形+接続助詞「て」。 意味は「~で」。 5 ありけり ラ変動詞「あり」の連用形+過去の助動詞「けり」の終止形。 6 色好み 名詞。 意味は「恋愛を好むこと・恋愛を好む人。 」 7 に 断定の助動詞「なり」の連用形。 「に」の見分け方については、以下のページで詳しく解説をしていますので、よろしかったら、ご確認下さい。 8 ける 過去の助動詞「けり」の連体形。 係助詞「なむ」に呼応している。 9 ろうある 連語。 意味は「深い知識を持っている・風情がある」。 10 おぼえ ヤ行下二段動詞「おぼゆ」の連用形。 意味は「思われる」。 11 つかうまつる ラ行四段動詞「つかうまつる」の連体形。 「仕ふ」の謙譲語。 意味は「お仕え申し上げる」。 「帝」に対する敬意。 12 限りなく ク活用の形容詞「限りなし」の連用形。 意味は「この上なくすばらしい」。 13 おぼさ サ行四段動詞「おぼす」の未然形。 「思ふ」の尊敬語。 意味は「お思いになる」。 「帝」に対する敬意。 14 れ 自発の助動詞「る」の連用形。 15 失せ給ひぬ サ行下二段動詞「失す」の連用形+尊敬の補助動詞「給ふ」の連用形+完了の助動詞「ぬ」の終止形。 意味は「お亡くなりなってしまった(崩御なさってしまった)」。 「給ひ」は「この帝(深草の帝)」に対する敬意。 16 つかうまつりける ラ行四段動詞「つかうまつる」の連用形+過去の助動詞「けり」の連体形。 意味は「お仕え申し上げた」。 「つかうまつり」は「深草の帝」に対する敬意。 17 失せにけり サ行下二段動詞「失す」の連用形+完了の助動詞「ぬ」の連用形+過去の助動詞「けり」の終止形。 意味は「姿を消してしまった・行方不明になってしまった」。 18 小野小町 人名。 六歌仙の一人。 19 清水 名詞。 清水寺のこと。 20 詣でにけり ダ行下二段動詞「詣づ」の連用形+完了の助動詞「ぬ」の連用形+過去の助動詞「けり」の終止形。 意味は「参詣していた」。 21 行ひ 名詞。 意味は「勤行」。 22 あやしう シク活用の形容詞「あやし」の連用形。 「あやしく」が「あやしう」にウ音便化している。 意味は「不思議だ」。 23 尊き ク活用の形容詞「尊し」の連体形。 24 にて 格助詞。 意味は「~で」。 「にて」の見分け方 については、以下のページで詳しく解説をしていますので、よろしかったら、ご確認下さい。 25 陀羅尼 名詞。 梵語で唱える長い呪文のこと。 読みは「だらに」。 26 あやしがり ラ行四段動詞「あやしがる」の連用形。 意味は「不思議に思う」。 27 つれなき ク活用の形容詞「つれなし」の連体形。 意味は「関心がない・さりげない」。 28 やうに 様子の助動詞「やうなり」の連用形。 意味は「~様子だ」。 29 見せけれ サ行下二段動詞「見す」の連用形+過去の助動詞「けり」の已然形。 意味は「見させた」。 30 着たる カ行上一段動詞「着る」の連用形+存続の助動詞「たり」の連体形。 意味は「着ている」。 31 火打笥 名詞。 火打ち石などを入れる箱のこと。 読みは「ひうちげ」。 32 結ひつけたる カ行下二段動詞「結ひつく」の連用形+存続の助動詞「たり」の連体形。 意味は「結びつけている」。 33 ゐたる ワ行上一段動詞「ゐる」の連用形+存続の助動詞「たり」の連体形。 意味は「座っている」。 「たる」は係助詞「なむ」に呼応している。 深草の帝と申し上げた御方の御代に、良少将という人がすばらしい時であった。 (良少将は)とても恋愛を好む人であった。 世間でも深い教養の持ち主と思われ、お仕え申し上げる帝も、この上なくすばらしいとお思いになっていたころに、この帝が崩御なさってしまった。 ご葬儀の夜、御供にすべての人がお仕え申し上げていた中で、その夜から、良少将は姿を消してしまった。 小野小町という人が正月に清水寺に参詣していた。 勤行などをして聞いていると、不思議なほど尊い法師の声で、読経し、陀羅尼読んでいる(人がいる)。 小野小町は不思議に思って、さりげない様子で、人を遣わして見させたところ、「蓑一枚を着ている法師が、腰に火打ち箱を結びつけていて、隅に座っています。 」と報告した。

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枕草子『雪のいと高う降りたるを』解説・品詞分解

たる 品詞

皇族の住居、皇居。 ここでは皇后(中宮)である中宮定子を指している。 参り=ラ行四段動詞「参る」の連用形、「行く」の謙譲語。 動作の対象(参られた人)である中宮定子を敬っている。 作者からの敬意。 どの敬語も、その敬語を実質的に使った人間からの敬意である。 たる=完了の助動詞「たり」の連体形、接続は連用形 中宮様の御所に(お仕えするために)初めて参上したころは、 もののはづかしきことの数知ら ず、涙も落ち ぬ べけれ ば、 ず=打消の助動詞「ず」の連用形、接続は未然形 ぬ=強意の助動詞「ぬ」の終止形、接続は連用形。 「つ・ぬ」は「完了・強意」の二つの意味があるが、直後に推量系統の助動詞「む・べし・らむ・まし」などが来るときには「強意」の意味となる べけれ=推量の助動詞「べし」の已然形、接続は終止形(ラ変なら連体形)。 ㋜推量㋑意志㋕可能㋣当然㋱命令㋢適当のおよそ六つの意味がある。 何かと恥ずかしいことが数多くあり、涙も落ちそうなので、 夜々 参りて、 三 さん 尺 じゃく の 御 み 几 き 帳 ちょう の後ろに 候ふに、絵など取り出でて 見せ させ 給ふを、 参り=ラ行四段動詞「参る」の連用形、「行く」の謙譲語。 動作の対象である中宮定子を敬っている。 作者からの敬意。 候ふ=ハ行四段動詞「候ふ(さぶらふ)」の連体形、謙譲語。 お仕え申し上げる、おそばにいる。 動作の対象である中宮定子を敬っている。 作者からの敬意。 見せ=サ行下二段動詞「見す」の未然形、見せる。 させ=尊敬の助動詞「さす」の連用形、接続は未然形。 「す・さす・しむ」は直後に尊敬語が来ていないときは「使役」だが、尊敬語が来ているときは文脈判断。 「給ふ」と合わせて二重敬語となっており、動作の主体である中宮定子を敬っている。 作者からの敬意。 給ふ=補助動詞ハ行四段「給ふ」の連体形、尊敬語。 (顔の見える明るい昼間ではなく)夜ごとに参上して、三尺の御几帳の後ろにお控え申し上げていると、中宮様は絵などを取り出して見せてくださるが、 手にて も えさし出づ まじう、 わりなし。 も=強調の係助詞。 強調する意味があるが、訳す際に無視しても構わない。 え=副詞、下に打消の表現を伴って「~できない」 まじう=打消推量の助動詞「まじ」の連用形が音便化したもの、接続は終止形(ラ変なら連体形) わりなし=ク活用の形容詞「わりなし」の終止形、「理(ことわり)なし」と言う意味からきている。 道理に合わない、分別がない。 程度がひどい。 つらい、苦しい。 どうしようもない。 (私は)手を差し出すこともできないぐらい、(恥ずかしくて)どうしようもない。 「これは、とあり、 かかり。 それが、かれが。 」など のたまはす。 かかり=ラ変動詞「斯かり(かかり)」の終止形、このような、こういう のたまはす=サ行下二動詞「のたまはす」の終止形、「言ふ」の尊敬語。 「のたまふ」より敬意が強い。 おっしゃる。 動作の主体である中宮定子を敬っている。 作者からの敬意。 「この絵は、ああです、こうです。 それが、あれが。 」などと(中宮様は)おっしゃる。 高 たか 坏 つき に 参らせ たる 大 おお 殿 とな 油 ぶら なれ ば、 参らせ=補助動詞サ行下二「参らす」の連用形、謙譲語。 作者からの敬意。 高坏におともししてある大殿油(= 灯火 ともしび )であるので 、 髪の筋なども、 なかなか昼よりも 顕 け 証 そう に見えて まばゆけれ ど、 念じて見など す。 なかなか(中中)=副詞、かえって、むしろ 顕証に=ナリ活用の形容動詞「顕証なり(けそうなり)」の連用形、あらわである様子、はっきりしているさま まばゆけれ=ク活用の形容詞「まばゆし」の已然形、恥ずかしい。 まぶしい。 光り輝くほど美しい。 目を背けたいほどいとわしい。 ど=逆接の接続助詞、活用語の已然形につく。 念じ=サ変動詞「念ず」の連用形、我慢する、耐え忍ぶ。 「名詞+す(サ変動詞)」で一つのサ変動詞になるものがいくらかある。 例:「音す」、「愛す」、「ご覧ず」 す=サ変動詞「ず」の終止形、する。 髪の毛の筋なども、かえって昼間よりもはっきり見えて恥ずかしいけれど、我慢して見たりする。 させ=尊敬の助動詞「さす」の連用形、接続は未然形。 「す・さす・しむ」は直後に尊敬語が来ていないときは「使役」だが、尊敬語が来ているときは文脈判断。 「給ふ」と合わせて二重敬語となっており、動作の主体である中宮定子を敬っている。 作者からの敬意。 給へ=補助動詞ハ行四段「給ふ」の已然形、尊敬語。 る=存続の助動詞「り」の連体形、接続はサ変なら未然形・四段なら已然形 見ゆる=ヤ行下二段動詞「見ゆ」の連体形、見える、分かる。 「ゆ」には「受身・自発・可能」の意味が含まれていたり、「見ゆ」には多くの意味がある。 たいそう冷える時期なので、(中宮様の)差し出していらっしゃるお手が(袖口から)わずかに見えるのが、 いみじう にほひ たる薄紅梅 なるは、限りなく めでたしと、 いみじう=シク活用の形容詞「いみじ」の連用形が音便化したもの、(いい意味でも悪い意味でも)程度がひどい、甚だしい、とても にほひ=ハ行四段動詞「匂ふ(にほふ)」の連用形、美しく映える、美しく咲く。 赤く色づく。 匂いがする。 嗅覚ではなく視覚的なことを意味しているので注意。 たる=存続の助動詞「たり」の連体形、接続は連用形 なる=断定の助動詞「なり」の連体形、接続は体言・連体形 めでたし=ク活用の形容詞「めでたし」の終止形、みごとだ、すばらしい。 魅力的だ、心惹かれる たいそうつややかな薄紅梅色であるのは、この上なくすばらしいと、 見知ら ぬ里人心地には、 かかる人 こそは世に おはしまし けれと、 ぬ=打消の助動詞「ず」の連体形、接続は未然形 かかる=ラ変動詞「斯かり(かかり)」の連体形、このような、こういう こそ=強調の係助詞、結びは已然形となる。 係り結び。 おはしまし=サ行四段動詞「おはします」の連用形。 「あり・居り・行く・来」の尊敬語。 「おはす」より敬意が高い。 いらっしゃる、おられる、あおりになる。 動作の主体である中宮定子を敬っている。 作者からの敬意。 けれ=詠嘆の助動詞「けり」の已然形、接続は連用形。 係助詞「こそ」を受けて已然形となっている。 係り結び。 (宮中のことを)見知っていない(私のような)里人の気持ちには、このような(すばらしい)方もこの世にはいらっしゃるのだなあと、 おどろか るるまで ぞ、 まもり 参らする。 おどろか=カ行四段動詞「驚く(おどろく)」の未然形、目を覚ます、起きる。 はっと気づく。 るる=自発の助動詞「る」の連体形、接続は未然形。 「る・らる」は「受身・尊敬・自発・可能」の四つの意味があり、「自発」の意味になるときはたいてい直前に「心情動詞(思う、笑う、嘆くなど)・知覚動詞(見る・知るなど)」があるので、それが識別のポイントである。 自発:「~せずにはいられない、自然と~される」 ぞ=強調の係助詞、結びは連体形となる。 係り結び。 まもり=ラ行四段動詞「守る(まもる)」の連用形、目を離さずに見る、じっと見つめる。 参らする=補助動詞サ行下二「参らす」の連体形、謙譲語。 係助詞「ぞ」を受けて連体形となっている。 係り結び。 動作の対象である中宮定子を敬っている。 作者からの敬意。 はっと気づかずにはいられないほど、お見つめ申し上げる。 続きはこちら -.

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割り持ちたる鏡・唐物語 現代語訳・品詞分解・読み方

たる 品詞

センター英語1ヶ月で63点あげて194点達成&センター世界史1ヶ月で52点上げて91点達成 1ヶ月で115点引き上げる! たとえ学校の先生からお前なんかMARCHにも受からないと言われても、残り4ヶ月で上智大学合格に導いた『逆転合格メーカー』のコシャリです。 いつも独学受験. jpにお越しいただきましてありがとうございます。 薄緑色のマーカーが助動詞です。 黄色のマーカーは受験に向けて覚えておきたい=古文単語集に載っていそうな単語です。 オレンジのマーカーは係り結びです。 助動詞と重なっている場合があります。 緑色のマーカーは敬語です 水色のマーカーは音便です 315は読んでみて覚える重要古文単語315をゴロゴは古文単語集ゴロ565の対応する番号を指しています 今回は藤原の道綱母が書いた蜻蛉日記です。 カンタンにいうと、浮気な夫にムカついている筆者が文句を付けていきます。 夫兼家は悪びれる様子もないので、筆者はますますムカついてます。 現代語訳 九月ごろになって、(筆者の夫の兼家が筆者の家から)外に出かけていった時に、 (手紙などが入っている)文箱が(置き忘れて)あるのを(何気なく)手慰みにあけてみると、(兼家が自分ではない他の)女の元に届けようとした手紙があった。 意外なことだと驚いて、(私が手紙を)見たということだけでも(夫兼家に)知ってもらおうと思って、(その女への手紙に自分の歌を)書きつける。 テストに出るかも• 人はどのような人をさすか? 兼家の愛人をさす。 この後3日連続で帰ってこなかったので結婚したものを思われる。 品詞分解 さて 接続詞 九月 名詞 天暦9年 筆者はこの年の8月末に道綱を産みました。 その前後から夫の兼家は「町の小路の女」のもとに通うようになっていたようです。 結構ひどい話です。 女の敵ですね。 ばかり 副助詞 に 格助詞 なり ラ行四段活用動詞「なり」の連用形 て 接続詞、 出で ダ行下二段活用動詞「出づ」の連用形 に 完了の助動詞「ぬ」連用形。 人を行かせる派遣する• 物を送る• 気晴らしをする• 水を流す• 先に進める などの意味があるがここは2の物を送る む 意志の助動詞「む」終止形。 あさましさ 驚いたこと、意外なこと 「さ」は形容詞や形容動詞の語幹について名詞化させる接尾語 あさましは315の73番 ゴロゴの13番 に 格助詞、 「見 マ行上一段活用動詞「見る」連用形 て 完了の助動詞「つ」の連用形。 せめてーだけでも ゴロゴの314番 「みてけりとだにしられむと」 ここでは兼家の浮気は止められないけど、私は他の女の元に通っているのを知っているんだからね。 バレてるんだからね。 ということだけでも兼家に知られようと思ったということですね。 筆者の夫へのあてつけの気持ちが表れています。 せめてもの抵抗というところでしょうか。 書き添える ここでは女あての手紙のはしに書き添える うたがはし ほかに渡せ る文見れば ここ やとだえに なら むとす らむ 現代語訳 疑わしく思われてしまいます。 他の女に渡そうとしているこの手紙をみると、私のいるここにはもうおいでにならなくなるのでしょうか。 品詞分解 疑はし シク活用形容詞「疑はし」終止形 疑わしい。 手紙のはしっこの「はし」と「橋」が掛詞になっています。 ほか 名詞 ほか。 ここでは兼家と親密なよその女を指しています。 に 格助詞 渡せ サ行四段活用動詞「渡す」已然形 「渡せる」で渡してあるの意味だが、ここは渡そうとしている。 手紙を届けようとしているの意味。 「橋」の縁語。 る 完了の助動詞「り」の連体形。 「踏み」との掛詞。 これも「橋」の縁語 見れ マ行上一段活用動詞「見る」已然形 ば 接続助詞 ここ 代名詞 筆者の家のこと や 係助詞 疑問 (係り結び) とだえ 名詞 行き来が途絶えること。 「橋」の縁語 に 格助詞 なら ラ行四段活用動詞「なる」未然形 む 推量の助動詞「む」の終止形。 つれな うて、 「しばし試みるほどに」 など 気色あり。 現代語訳 などと(暗い気持ちに)思っていると、はたして、10月の末ごろに、(結婚の証である)三晩連続で自分のところに兼家がお見えにならない時があった。 (兼家は)素知らぬふりをして、「しばらく(妻の私の気持ちを)ためしているうちに(時間が経ってしまった)」 などと思わせぶりなことをいう。 品詞分解 など 副助詞 思ふ ハ行四段活用動詞「思ふ」連体形 ほど 名詞 に 格助詞、 むべなう ク活用形容詞「むべなし」連用形「むべなく」のウ音便、 案の定 果たして 315の283番「むべ」 十月 名詞 つごもりがた 名詞 末頃。 「つごもり」は陰暦の月の最終日または下旬のこと。 に 格助詞、 三夜 名詞 当時、男女が結婚する際には、三晩続けて女のもとに男が通う習慣だったので、筆者は自分が道綱を産んですぐによその女に3日連続で通う意味を察して衝撃を受けたと考えられる。 しきり ラ行四段活用動詞「しきる」連用形 「頻る(しきる)」は後から後から続く、度重なる、続いて起こる。 て 接続助詞 見え ヤ行下二段活用動詞「見ゆ」未然形 「見えぬ」は姿を見せない、訪れがない。 ぬ 打消の助動詞「ず」連体形。 つれなう ク活用形容詞「つれなし」連用形「つれなく」のウ音便 (夫の兼家は)そしらぬふりをして。 何食わぬ顔で。 「つれなし」は平然としている、冷淡だ、よそよそしい、さりげない、 315の58番 ゴロゴ360番 て 接続助詞、 「しばし 副詞 こころみる マ行上一段活用動詞「こころみる」連体形 試しに行うの意味。 「しばしこころみるほどに」でしばらく通わずにいて、あなた=筆者の気持ちを試しているうちに、つい日がたってしまった。 と言っています。 うーん、白々しいですね。 ほど 名詞 に」 格助詞 など 副助詞 気色 名詞 315の113番 「気色あり」で思わせぶりなことを言うという意味。 兼家がそれとなくほのめかして、自分の浮気を言い訳がましく弁解している様子をいっています。 現代語訳 これ=筆者の家から夕方に、兼家が(急に思い出したように)「そういえば、今日は宮中に外すことのできない用事があったんだ」といって、私の家から出ていったので、 私=筆者は変に思って、召使いの者をやって、兼家の後をつけさせて、(兼家の行き先を)見させると、 (その召使は)「町の小路にあるこれこれの場所におとまりになりました」 といって帰ってきた。 品詞分解 これ 代名詞 筆者の家から。 「出づる」にかかります。 今まで筆者の家に来ていたんですね。 より 格助詞、 夕さりつかた、 名詞 夕方の頃。 「つ」は上代の「の」です。 沖つ白波、天つ風、奥つ方なんていい方があります。 参考: 「内裏 名詞 宮中、内裏。 今晩筆者の家に泊まってしまうと明朝参内できなくなるので、今日は筆者のもとには泊まらないということを兼家は言っています。 本当かいな。 に 格助詞 のがる ラ行下二段活用動詞「のがる」終止形 まじかり 不可能推量の助動詞「まじ」連用形。 納得する ア行下二段活用は「得(う)」「心得」だけでしたね。 で 接続助詞、 「で」は上を打ち消してしたへ続ける接続助詞 「心得で」で納得出来ないで、合点がいかないで、変に思って、不審に思って 人 名詞 召使い を 格助詞 つけ カ行下二段活用動詞「つく」連用形 尾行させる て 接続助詞 見すれ サ行下二段活用動詞「見す」已然形 見させる 見届けさせる ば 接続助詞、 「町 名詞 の 格助詞 小路 名詞 なる 存在の助動詞「なり」連体形。 詳細を省略しています。 に 格助詞 なむ 係助詞、(係り結び) とまり ラ行四段活用動詞「止まる」連用形 「とまり給ひぬる」は兼家が車をおとめになったということ。

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